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2020-11-13

外科医師は無実です。(乳腺外科医師冤罪事件)その3

澄み渡る青い空に赤や黄色に色づく紅葉が美しく映える季節になりました。
最高裁への署名にご協力を賜りましてありがとうございました。
2020年11月10日、最高裁への「上告趣意書」と共に多くの署名・上申書が無事に提出されました。

 

尚、「外科医師を守る会」において署名活動は引き続き継続されます。

今後は、下記あてに直接お送り頂けますようお願い申し上げます。(署名用紙の一番下にも明記されています。)

〒270-1166我孫子市我孫子4-9-103 渡辺誠二様宅 気付「外科医師を守る会」

「こまねっと」は、これからも外科医師S先生の無罪確定を目指してまいります。

何か動き等がございましたらお知らせ致します。

今後ともどうぞよろしくお願い申し上げます。

 

最後に、裁判というものが今後どういうプロセスを踏んでいくのか、有賀先生がご自身のブログ「本当は誰も悪くない」に書いていらっしゃいますので紹介させて頂きます。ご協力頂きました、皆さまのご家族・ご友人にも、ご報告・御礼としてお知らせ頂けましたら幸いでございます。

こまねっとスタッフ一同 

 


上告





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上告とは、裁判の過程で第二審の判決に不服があるときに最高裁判所へ上訴することを言います。

一審の判決後の控訴と比べ、上告は理由が限定されています。

刑事訴訟の場合ですが高等裁判所の第二審の判決について、

・判決の憲法違反、または憲法の解釈に誤りがある。

・判例と相反する判断であった。

場合に上告できると刑事訴訟法405条で定められています。

 

しかし、刑事訴訟411条によると、

・判決に影響を及ぼすべき法令の違反があること。

・刑の量定が甚しく不当であること。

・判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認があること。

・再審の請求をすることができる場合にあたる事由があること。

・判決があった後に刑の廃止若しくは変更又は大赦があったこと。

に該当する事由があるときも原判決を破棄することができる(上告が認められる)とされています。

 

 今回の二審判決においては2020年7月22日の日本医学会(門田守人会長)と日本医師会(中川俊男会長)の合同記者会見における声明内容にもありますように、下記三点について『判決に影響を及ぼすべき重大な事実の誤認がある』ように思えます。

(1) 嫌疑とされている外科医の違法行為に蓋然性がないこと。

(2) せん妄の有無や症状について、国際的に確立された基準や医学的知見に基づいてご判断いただきたいこと。

(3) アミラーゼ反応に関する鑑定およびDNA定量検査を科学的に正確に示していただきたいこと。

また、更には司法判断において、科学的プロセスの結果判断される内容を棄却する際に科学的合理性を示さないでよいルールや、そもそも捜査・逮捕に至る過程においてこの案件が『せん妄』によるものかどうかを十分に検証されていたのか、さらに言えば『せん妄』という現象自体知らないままに捜査逮捕が進められていなかったかなど、この悲劇の源泉を正し、同様の悲劇が二度と起こらないようにするにはまだまだ遠いプロセスが必要だと思います。

 

本件の上告趣意書(最高裁判所へ二審の判決に不服があり、上告を申し立てする理由を示したもの)の提出期限は11月10日であり、いただきました本当に多くの署名・上申書を提出させていただきました。署名や上申書は、本件に対する社会的な注目度を裁判所へ示し、適切な裁判を行ってもらうための意思表示です。本案件に興味をお持ちいただき、理解をいただき、ご協力いただいた皆様、ありがとうございました。正直これほど多くの方々にご賛同いただけると予想もしておりませんでしたのでとても心強かったです。

しかし、上告趣意書を提出し、上告が認められて、最高裁判所での審理が始まります。まだ、スタートラインにも立てていません。本件への皆様の理解と応援の声が、彼を勇気づけ、また、世論を形成し、無罪へとつながるものと信じております。

 

引き続き、ご支援賜りますようお願い申し上げます。

 

2020年11月10日

がん・感染症センター都立駒込病院

外科

有賀 智之 拝

 

 

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